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先日お客様から、「銀行から改善計画書を出してと言われたんだけど…」とご相談がありました。

改善計画書とは大事です。きちんとしたモノを作るにはお金と時間がかかります。

銀行さんでの必要理由を尋ねると、わからないとのことでしたので、直接該当の銀行の担当者に電話しました。

すると、もし今期赤字の場合は債務超過に突入する可能性がある。そうなった場合に、協会付きの短期借入の更新が難しくなる。とのお話でした。

保証協会付きの短期借入となると、今から4~5年前に登場し、各金融機関が積極推進していたものです。借入の該当要件に『債務超過でないこと』が明記してあるものです。

当借入は、金融機関の中小企業の査定時に、必要な運転資金のうち短期借入で賄うことが適当であると判断する方針が出されたため出てきた商品でした。

該当要件がクリアできれば、ほぼ借入可能であったため金融機関も推進しやすい商品だったのかと思います。なお、福島県では『どっしりくん』という商品名です。

そしてこの商品は、元金返済がなく期日(1年がほとんど)が来れば利息負担のみで更新が可能というモノです。ただし、要件に適合する限り、です。つまり債務超過でない限り、となります。

そして、もし借入期間中に債務超過となった場合、

  • 期日一括返済
  • 条件変更による分割返済
  • 他の保証制度での借換

という選択になります。

要は元金返済が始まってしまうということです。

債務超過については別の機会にご説明するとして、一つだけ大事なポイントがあります。それは毎年の利益(もしくは赤字)の通算累積の結果ということ。つまり、ここを良くするには利益を出さなければいけません。

さきほどの企業は、コロナ禍による売上減少がしばらく続いており、もう1期赤字が続くと債務超過の可能性がある企業でした。

そして、債務超過になると先ほどの選択肢となることはご説明しましたが、一つだけ例外があります。

金融機関が(保証協会も含め)一時(一年間のみ)の債務超過状態であると認めた場合、1回限りで更新を認める、というルールがあるのです。

これを保証協会と協議するために改善計画書という要求になった訳です。

当該企業様は支援先様ということもあり、弊社での支援内容を後日銀行担当者に説明したところ、その内容でご了承をいただけました。

ただし、通常の中小企業の方々は『改善計画書』と急に言われても困りますよね。

ぜひ、お取引の税理士先生とも相談していただき、日ごろから金融機関に自社の説明をしっかりするアドバイスを受けてみてください。

もしくは弊社にどうぞ。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。