前回のブログでは私の過去の勤務体験から2つの会議の例をみなさんにご紹介しました。
(トップダウン、ボトムアップ)
今回はその違いについて、検証してみたいと思います。
最初の会社をA社、2つ目の例の会社をB社とします。
ちなみにA社は上場企業、B社は中小企業(ただし、毎期経常利益数千万円)です。
A社の会議では、課長職の方が進行しそのまま話始めます。結局話しているのは課長職がほとんどでした。
B社の会議では、始まったあとは自然と進行が誰と決めなくとも会議は進み、活発な議論が進んでいきます。
B社の社長からお話を聞くことができました。
「現場で起きていることは、そこにいるメンバーが即時即決で対応しなければいけないことが多い。そこでうまく対応するためには自らが考える力をつけなくてはならない。会議はその考える力をつけるための練習のようなもの。」
はっとさせられました。
会議を社員の成長の機会と捉え、実践し、見事に成果となっているのです。
実は、トップダウン型とボトムアップ型の会議は、会議の目的に併せて選択した方が良いと言われています。
トップダウン型に適した会議の目的
●報告・連絡・相談 ●スケジューリング
ボトムアップ型に適した会議の目的
●アイディアの提案 ●課題の発見と対策
ただし、トップダウン型であっても、トップのコーチングスキルが高ければボトムアップに適した会議の目的も補完できます。
でもコーチングスキルって、高めることは容易ではないですよね。
そうなると会議の目的に合わせて方式を選択した方が手っ取り早いです。
現在私が支援させていただいているお客様に、まさにこの内容のご相談をされました。
「会議は定期的に開いているんだけど、効果がいまいち。」
「最初は色々と伝えたいことがあったから始めたんだけど、結局毎回似た感じになってしまう」
お話を伺うと、まさに私の経験したA社の会議のような内容で会議を開催されていました。
私は、その社長にお聞きしました。
「社長、その会議での目的と得たい成果はどのように考えていらっしゃいますか?」
すると、その社長はしばらく考えた後、このようにお話されました。
「会社をより良くするために、みんなの本音を聞きたい。自分の考えだけでは正直正しいのかわからなくなることが増えてきた。自身がなくなってきたのかもしれない。」
いつも対外的には背筋をピンと張り、しっかりした社長の印象からは想像できない弱音を聞かせていただきました。
よく、「経営者は孤独」と言われますが、まさにそのように感じていらっしゃったのです。
そこから私は先ほどの適した会議の目的についてお話させていただきました。
するとその社長はそこで気づき、ボトムアップ型の会議の新設と運営の支援を私に依頼してくださいました。
そこから支援をさせていただき、今では私がファシリテーター役を務めなくても会議が運営できるようになっています。
ご依頼いただいた社長からも、
「よくうちの社員たちでこのような内容の提案があがるようになったね!ありがとう」
とお褒めの言葉をいただけました。
弊社ではお客様のお悩みに合わせ、様々な支援をさせていただいております。
今後も本ブログにて様々な事例をご紹介していきます。
お読みいただきありがとうございました。