弊社ブログをご覧いただきありがとうございます。

今回は皆さんの会社がもっと儲かるようにするには?というテーマです。

今回のブログでは、会社が儲かる=「売上がキチンと立ち、十分な利益が残る状態」と定義して進めます。

皆さんはご自身の会社の売上については、ほとんどの方が気にされ常に数字を追いかけていると思います。

おそらく前年比や前月比で売上が増えたor減ったということについては、敏感に捉えていらっしゃると思います。

私も今までの経験上、売上について気にしていない経営者はほとんどいませんでした。

ただし、時々いらっしゃるのが、売上を増やすことばかりに注目してしまって、利益についてはあまり把握されていない方です。

もちろん決算書や月次試算表では会社全体の利益を確認することができます。

私が大事だと思うのが、ここからどのように分解し、利益状況が把握できるか?という点です。

利益を上げるためには、もちろん様々な手法があります。

それらの手法の中でも、我々のような経営コンサルが事業再生を支援する際に取り組みポイントの一つをご紹介いたします。

一般的な事業再生の流れは以下の流れになります。

  • 実態確認・再生方針の決定
  • 財務状況・事業内容の調査(デューデリジェンス)
  • 事業計画の作成
  • 金融機関等からの資金確保・返済調整

このような流れになります。

法的な民事再生や会社更生もこの流れになりますが、今回はあくまで自力再建を前提とさせていただきます。

※参照サイト 創業手帳より

この流れの中で、私が真っ先に取り組むのが先に述べた売上・利益の分解です。どのように分解するのかは、業種や業態で変わりますがその一例をご紹介します。

例えば、仮に果物店でこのような決算となっている会社です。(単位は万円)

売上は100万円、仕入(売上原価)を除いた粗利が30万円。人件費等の一般管理費が20万円で営業利益は10万円です。この会社を分解してみます。

この会社では、3つの商品を販売しており、りんご、ぶどう、みかんを取り扱っていて、それぞれの売上を調べるとこのように分解ができました。

こうしてみると、ぶどうがよく売れているようです。お客様の評判も良く人気です。人気があるのであれば、ぶどうをプロモーションしてもっと売上を稼ぐ、ということも考えられます。

しかし、利益状況はどうでしょうか?仕入金額も調べると次の結果となりました。

よく売れているぶどうは仕入率が高く、80%と高い状態でした。結果の粗利金額はりんごの方が多いことがわかりました。

この段階でもぶどうをたくさん売るより、りんごをたくさん売った方が利益は残ります。

ここから一般管理費を配分していきます。

一般管理費は人件費や事務所経費、輸送コストなどが考えられます。ぶどうがたくさん売れているということは、実はそれだけ手間もかかっているとも言えます。あくまで1単位を販売するにあたっての人件費等のコストが同じと仮定して、売上の割合で各商品に一般管理費を配分するイメージです。するとこんな結果になりました。

なんと、ぶどうは現段階では利益ゼロという結果となりました。こうなるとぶどうの売上を伸ばすだけでは儲からないことになってしまいます。

この結果から、さまざまな方針が見えてきます。

・りんごの収益性が高いからりんごの販売量を増やす

 →りんごのプロモーション

・仕入率が高いぶどうが人気なのは、価格設定バランスが消費者有利となっている

 →販売単価の見直し、仕入価格交渉

このように、売上から利益までを分解することによって、様々なことが明白になり、手の打ちどころが見えてくる、というものです。

実際はこれほどシンプルではありませんが、おおまかな流れは同じです。先に述べた通り、業種・業態によってどのように分解するかは変わってきます。

例えば製造業であれば、製品ごとに分解する、運送業であれば車両ごとに分解するなどが考えられます。また、売り先別で分解することもあります。一般管理費も今回は売上割合で配分しましたが、実状を踏まえた上では別の方法を取ること多くあります。

皆さんの会社はいかがでしょうか?ぜひ、見直して気づきがあれば幸いです。

また、このような経営改善をしてみたいが、自社では難しいという方、ぜひご相談ください。

一部条件はございますが、補助金を使って経営改善計画を作成することもできます。

※参照サイト 中小企業庁 

今回のブログは以上とさせていただきます。

お読みいただきありがとうございました。